10時頃からごそごそと活動を開始し、ベーグルと牛乳など頂いた。
便所に入ったり歯を磨いたりしてから11時過ぎに出発。
某私鉄で某駅へ、「鉄道の日」キップに日付を入れてもらって西へ向かう。
線路敷の間にススキがたくさん生えて風に揺られている。快晴。
要件があって車内でメイルを書いたのだが、送信するチャンスがない。
国府津で後続する快速に乗り換える間に何とかしようと
グレー電話を見つけてテレカとケーブルを差し込んだところで構内放送、
あわててホームを移動。せっかく拾ったテレカを忘れてきてしまった。
熱海でも3分ほどの乗換時間で電話のチャンス無し、
売店でバランスフードとコーラを買って摂取する。時刻は1時過ぎ。
うとうとしながら2時半に静岡着、ここで途中下車して銀行に寄り
前にも入った紺屋町のソバ屋でナメコオロシソバ食って腹ごしらえ。
駅方面へ戻りながらチケ屋で名古屋までのキップとテレカを買い、
松坂屋の公衆電話からメイルの送受信を済ませた。
新幹線ホームに上がってみたら次の下りは半時間後。ビール飲みながら
日記を書いて待ったが、待ち飽きて先に来た「こだま」に乗ってしまう。
遅い遅い遅い遅い遅い。名古屋までの間に5本の「ひかり」と1本の「のぞみ」に
追い越され、日暮れまでには余裕で着けるはずが日没直後の名古屋入りとなった。
ここまで遅いとヒクツな階級意識すら生じるなあ、同じ運賃なのに。
スモッグだらけの名古屋から、揉まれないはずだったラッシュに揉まれて米原へ。
大垣を過ぎてようやく人が減り、車内の便所で溜め小便を放出する。
米原でビッグコミックオリジナルを読みながら電車待ち、網干行き新快速に。
元町着は8時40分頃、高架下を歩いてボニー&クライドでフィッシュ&チップス。
神戸駅まで歩いて食堂のマクドナルドでアップルパイとコーヒーを平らげ、
すっかり疲労して帰宅した...
のだが。
家のカギが無い。
某所に置き忘れてきたのだ...こんな時に限って戸締まりは完璧、
クタクタに疲れ果てているのに延長戦突入が決定してしまった。ああ。
とにかく大阪の家に電話し、母に頼んで明日合鍵を作ってきてもらう事にした。
問題は今夜の宿だが、さしあたって頼れそうなのはサカイくらいか?
さっき寄ってきたコンビニの袋をドアのノブに結び付けて駅まで逆戻る。
サカイの番号はLXに入ってないから、大工さんに電話して聞く以外ないな。
さっき帰ってきた神戸線を再び神戸駅まで戻り、唯一の手掛かりとなる
大工さんのケータイにかけてみたが不通。そうか、自宅では切ってるんだっけ...
時間は既に12時前、いよいよこれでどうしようも無くなった。
元町商店街を東進して南京街を抜け元町駅前、高架下を西進してトアロードから
生田新道まで上がった。飲み屋街はまだまだ盛況である。
「一晩歩けば何とかなる」と漠然と考えていたのだが、よく考え直すと
始発電車が出る時間までで苦役が終わる訳でも何でもないのだこの場合。
朝から睡眠不足のまま10時間近く電車に揺られた疲労も重なり、
もう金が勿体無かろうが何だろうがどこかに宿を取る他無いと思った。
加納町近辺にビジネスホテルが数軒あるのを思い出し、疲れ切った身体を
引きずりながら2軒ほど覗いてみる。「グリーンヒルホテル」の前には
インターホンがあり、押そうとしているとフロント係が気付いてくれた。
言われるままに前金6500円を支払い、真夜中過ぎにようやく一息。
大便をしているとフロントから電話、カギができたから取りに来いとの事。
エレベーターで1階まで降りてカードを受け取り、6階まで戻ってドアに差し込む...
開かない。数回繰り返したが赤ランプが点るばかり。再び1階まで降りた。
1階には公衆電話があるのだが、小銭を持って出なかったのでかけられない。
もう一度作ってもらったキーを持ってふらふらと6階に戻り、
2〜3度やり直した挙句ようやく部屋の中へ入ることができた。
もはや電話をしに1階に降りる気力も無く、マットをびしょびしょにしながら
シャワーを浴びてベッドに倒れる。3時頃まで眠り、べたべたになったウクレレや
まるで意味の無かった新幹線や6500円のホテル代の事を考えていたら
非常にミジメな気分になった。