私はいま、買物という行為について、自信を失っています。 自分を見失っています。 さきほど、イトーヨーカドー取手店において、私は、「あ。 これを買ってあそこに公表すればウケるかな」などと考えてい る自分を発見し、慄然といたしました。 目的と手段が、あるいは過程と結果が、いつのまにかすり変 わっていた経験は、誰しも身に覚えがあることでしょう。 しかし、「皆様の買い物帖(税込み)」は、いったい人がい かに生くべきかと考えたその時、目的たりうるものでありまし ょうか。結果として誇りうるものでありましょうか。 私はいま、ひとはなぜ物を買うのか、和銅開珎を産み出した あのひとはいったいなにを考えていたのか、私はなぜ貧乏なの か、そうしたことに思いを馳せ、そして呻いています。
話題順 ←前の記事 | 次の記事→ 日付順 ←前の記事 | 次の記事→