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単記事選択: #29

#29 冠動脈バイパス&僧帽弁形成術 / funai [960720(Sat) 23:13]
昨日今日といろいろあったのじゃが、
疲れてるからあんまり詳しく書かない。なにしろ、いろいろあったからな。
 
昨日(7/19)は5時の始発電車で神戸を出て大阪の某大付属病院へ。
7時20分頃到着して、親父と病室で話す。続いて母と兄到着。
8時に看護婦が沈静剤を注射、数十分後手術セクションへ。
 
後はひたすら待機室で手術終了を待つ。他にも5〜6家族が待っている。
発作のときに泊り込んだICU待機室と違って、人々の雰囲気は明るい。
死亡率がひと桁違うんだからまあ当然だろう。
今回の手術の場合大体3%前後で「ハズレ」に当たるらしいが、
最初の発作での平均死亡率(約40%)に比べりゃ大したことはない。
そんなに病状がシビアじゃない人も多いし、なにしろ手術のほうは
「いついつにやる」とハナから判っていて予備知識も既に持っているしね。
 
とは言っていても、手術終了予定の午後2時を過ぎるとそろそろ気がもめ出す。
なんかまずいことになったのかも知れん。もう3時過ぎたぞ、おい。
...3時半過ぎにようやく呼びだし放送。
ICUには入室制限があるから、母と兄だけ入って俺は荷物番。
十分ほどして母らが出てくる。多少出血があるが無事終了とのこと。
 
やれやれ。
 
晩飯をファミレスで食って、晩は病院に寄生している民宿に俺だけ泊まる。
チョビ髭の主人、宿泊者名簿に「入院患者名」の欄とかある。
部屋は6畳で割ときれい。卓の上には「PHP」風の小冊子が数冊。全部読破。
部屋に時計が無いのでいつ寝たか良くわからんが、たぶん12時前に就寝。
 
夜中に母から電話。出血が止まらないので再手術するとのこと。
困ったことに門限過ぎると出られないのだ。鍵をもらっておくべきだった。
その旨伝えてまた寝る。また電話。今度は兄から。今から手術とのこと。
寝る。電話。無事終わって意識も戻っているとのこと。寝る。
 
起きて、時間を知りたいので100円いれてテレビをつけると
オリンピックの開会式をやっている。ドアにノック。もう10時だった。
ビニール傘を借りて外へ出て喫茶店でモーニング。ウェイトレスが暗めでよい。
1時になるまで病院に入れないので、あたりの住宅街を雨の中うろうろする。
やっと1時。病院の売店で「漫画アクション」を買う。
 
とりあえず待機室へ入ってアクションを読んでいると、家族が一組入って来た。
若い夫婦と幼児。
後から中年の男が入って来て話しを始めるのを聞くともなく聞く。
男は刑事らしい。「サヤカちゃん」の「ご遺体」が云々というやり取り。
どうやら事故でこの夫婦の子供が死んだらしい。俺は、アクションを読む。
 
2時になって、兄と俺とでICUに入る。靴を履きかえ手を洗い、上っぱりと
帽子とマスクを着用する。靴の裏のゴミを取る粘着マットの上を歩く。
親父は(例によって)パイプと電線まみれになっているが元気そう。
輸血されているときに妙な夢を見たといい、その話を始める。
たぶん麻酔による幻覚ではないかと思う。ま、いいか。
人工呼吸器で喉を痛めたせいで声が変わっている。やたらにハイ。
 
母と兄とそばやへいった後、地下鉄の新金岡まで車で送ってもらう。
宿でしそびれたので、百貨店のトイレで大便。驚くべき快便。
余韻に浸りながら地下鉄に乗る。変態様なのやら健康なのやら。
で、梅田経由で神戸に帰ってきた。
 
はい、ここまで読んだ人、お疲れさまでした。おやすみなさい。

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