<<呪いのユキダルマ(本文とは無関係です)。
11時過ぎに起床。夜明け頃まで寒くて寝付けなかったのでやや寝不足気味。
とりあえず、メイルの読み書き。今日は珍しい人からメイルを頂きました。
昨日一歩も外に出なかったので食料がない。チーズと紅茶のみ。
上に戻ってさらにメイルを書いてから、排便洗顔などそそくさと済ませ家を出る。
JRで三ノ宮、阪急で王子公園へ。晴れているので気分が良い。
王子公園。県立近代のほうへ歩いて行くと、向こう側からい〜か〜に〜も〜な
「アタシちょっとサブカル入ってるんだからねフフン」女どもが続々と帰ってくる。
早くも会場のアリサマを想像して疲れてしまうワタクシ。家で寝てなさい、君らは。
へろへろとキップ売り場を通過して受付にショータイ券様を提出。
2階へのスロープを上がっていく間にも押し寄せるサブカルチャー馬鹿の大群。
2階のロビーのとこでウォーホルの撮ったフィルムを上映してるので観た。
「スリープ」ってゆー、寝てる男のワキの下とかをただただ固定で撮ってるだけの
どーにもこーにも褒めようのない短編映画。でもぼーと観る。
アホどもが大声でべちゃべちゃシャベりながら横を通過するのが不愉快だけど、
聴覚をブロックして10分ほど注視するうちに何やら放心状態に。ぽっけ〜〜。
年代順にブースが並んでいるので、最初は50年代の作品。
この時分は単に腕のいいイラストレーターだったらしい。実際、ウマい。
画題はハンドバッグやハイヒールの商業イラストとか、リボンをかけたペニスとか。
後半のデッサンにはしかし例のキャンベルスープ缶なんぞが早くも登場して
次に来る大バクハツへの期待を盛り上げるのであった。
...あー、それにしてもヒトが絵を見てる横でベラベラ喋るなよ下層民ども。死め。
60年代。ブースに入ってすぐ左手に「210本のコカコーラの瓶」。
ワタクシはショック症状を起こしてしまう...
いま目の前にあるこれを、俺は大昔に図版で見たことがあるのだ。たぶん小学生の頃。
その時から今まで俺はウォーホルを誤解していたらしい。これは、絵だ。
図版を見たとき、猿のようにオリコウな小学生だった俺はソレに「意味」を探した。
微妙に違うコカコーラ瓶の配列は「間違い探し」か「暗号」でなければならなかった。
でも、「法則」は見つからなかった。「意味」は大人にしか分からないのだろう。
もう少し成長してから、「『意味がない』という意味」という考えに到達した。
つまり「コカコーラの瓶=謎」なのだろう......俺は満足した。大馬鹿者である。
どうしようもない画題を「描く」ことによってウォーホルが核爆撃したのは、
「絵画」ではない。殺されたのは「絵画以外の全ての意味」なのだ。
これは、ただの絵だ。インポの記号論者には好きなように言わせておけばよい。
ハインツの箱、ブリロの箱。モンロー、プレスリー、自動車事故。
爆笑しながら悪意を巻き散らして走り回る30年前の男。
冗談のように「大きな電気椅子」で見せる完璧な色彩。
俺らは生まれる前から笑い者にされている。
70・80年代は再結成ピストルズ的な時代だ。困難な老後。意味に捕まえられる。
テンションはどんどん低下していく。マイケル=ジャクソン、坂本龍一、堤兄弟。
自分のカツラを展示するだけでウケが取れてしまう、アンディー=ウォーホル。
遺作は「最後の晩餐」。ウォーホル=キリスト。
冷血の人よ
俺はあなたが大嫌いだ
だから俺だけは
ウソをつかないことにしよう
...順路を逆行してもう一度最初から眺めた後、小磯良平記念室に入って休む。
小磯の絵なんて今はどうでもいいけど、何しろこっちの方が静かなのね。
ソファに腰掛けて手を組み顔を伏せる。きゃー、熱くなってるぞ俺。
小便をしてから美術館を出て、92系統に乗って三ノ宮へ。
「とん兵衛」でミゾレカツ定食を食うが、気ばかり焦ってちゃんと咀嚼できない。
手当り次第に壊すか抱きつくかしたい気分。うは、うあははは、うは。
ボントン、元町、ハックルベリでPIL、ミカヅキ、タンタン麺、ヒットパレット。
JR兵庫から帰宅。
本日聴いたCD:
Elvis Costello "Goodbye Cruel World"
David Byrne "Uh-Oh"
P.I.L. "Happy?"("You Make Me Angry"...どうしてこんなに親切なのだ?)
Public Image "Public Image"
んーと、んと。あのう、「ステキナおーえる」って、ダレですか一体?